新潟発「Chess®︎」、ストレッチ刺子織生地で新作を発表

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伝統と革新が織りなす、新たなファッションのかたち

2025年9月6日(土)・7日(日)の2日間にわたり、新潟県新潟市に本社を構える亀紺屋のプライベートブランド「Chess®︎(チェス)」が、東京・銀座にある新潟情報館「THE NIIGATA」にて、2025年秋の新作発表会を開催する。

Chess®︎は2023年に始動したブランドで、伝統的な刺子織生地をベースに、現代の感性と機能性を融合させたモノづくりを行っている。家業の染屋で親しまれてきた刺子への思いを込めたプロダクトは、手に取る人の感性に訴えかける独自の魅力を放つ。

ワークウエアとしての刺子が持つ文化的背景

日本におけるワークウエアは、武家や庶民の日常着として、西洋に先んじるかたちで歴史的にも確立していた。「法被」や「はんてん」に用いられてきた刺子織生地は、柔道着や剣道着、さらには火消しの装束などにも活用され、耐久性と保温性を兼ね備えた素材として高く評価されている。

中でも、火消し文化の中で用いられた刺子のはんてんは、格式ある特別な装いとして、特定階層のみに許された“ハレの日”の衣服としての役割も果たしていた。

「Chess®︎」が生まれた背景とこだわり

ブランドを展開する亀紺屋のルーツは、江戸中期創業の藤岡染工場にある。長年にわたり“染め”を中心に日本の仕事着や制服に関わってきた同社が、伝統素材の新たな可能性を追求すべく設立したのが「Chess®︎」であり、従来の刺子織にとどまらず、現代のライフスタイルに適応するための改良を重ねられてきた。その取り組みなか、現代で特に求められていたのが“伸縮性”だったという。

その声に応えるかたちで生まれたのが、新素材「SSF(Stretch Sashiko Fabric)」。青い緯糸にストレッチ性を持たせることで、横方向に約5倍の伸縮性を実現。黒の経糸は従来通りで、刺子独特の風合いはそのままに、アウターとしての機能性を大幅に向上させた。

また、通常より細い糸を用いることで、従来の太糸の刺子とは異なる立体感ある表情が生まれ、ファッションとしての多様な表現が可能となっていることも特徴だ。

ストレッチ刺子生地を用いたスイングトップ登場

この新素材SSFを用いた第一弾アイテムとして登場するのが、「スイングトップ(ハリントンジャケット)」。VAN創業者・石津健介氏によって名付けられたこのスタイルは、かつて俳優の高倉健も愛用していたことで知られ、タウンユースやゴルフシーンで根強い人気を誇っている。

Chess®︎ではこのクラシックな形に、刺子織のストレッチ性を加えることで、防寒性と可動性を兼ね備えたアウターに仕上げており、冬場のゴルフウエアとしても注目の一着だ。

新作発表会 概要

日時:
 ・2025年9月6日(土)10:30~19:00
 ・2025年9月7日(日)10:30~17:00

会場:
 新潟情報館「THE NIIGATA」3Fイベントスペース
 東京都中央区銀座5丁目6番7号
 TEL:03-6280-6635

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