OVER ALLsが描く、ゴルフの楽しさを伝えるミューラル

ミューラルアート(公共スペースの壁面などに描かれる大規模なアートのなかでも、許可を得て制作されたもの)カンパニーである株式会社OVER ALLsが、茨城県土浦市にある「ワンウェイゴルフクラブ」の外壁に、新たな壁画アートを制作した。
この壁画は、ゴルフの楽しさやワクワク感を表現したもので、同クラブの1番ホールに面した外壁に設置され、来場者を迎えるランドマーク的な存在となっている。
大人が子どもに戻れる場所としてのゴルフ場
制作のきっかけは、ワンウェイゴルフクラブの二田水代表取締役総支配人が語った、「ゴルフは本当に楽しい。前日は遠足のように眠れない」という言葉だったという。この言葉から「ゴルフ場は大人が子供心に帰れる場所」という発想を得て、OVER ALLsは「子供時代の偉人やプロゴルファーが、無邪気にゴルフを楽しむ」姿を描いた。
ゴルフクラブの代わりに傘を振っている子供たちの様子は、プレー前の来場者の気持ちと重なり、壁画を見ることで気持ちが高まるような演出を意図している。子供たちが見つめる先に何があるのか、あえて正解は設けず、訪れる人が自由に想像できる“余白”が設けられているのもポイントだ。
ゴルフの新たな魅力を表現したアート

ワンウェイゴルフクラブは、一般的な日本のスタイルとは異なり、18ホールを通しで一気にプレーする「ワンウェイスタイル」を採用している。今回はその象徴でもある1番ホールに、幅6.3m、高さ2.5mの壁画を、ペンキとスプレーを使って4日間で制作した。
クラブ側も「芸術に触れることは素晴らしいが、もっと自由で心が動くふれあいがあっても良い」と考えていた中で、OVER ALLsのアートと出会い、「こんなアートがコースにあれば、元気が出る」と感じたことが今回の実現につながったのだという。
「WOW!」を届けるOVER ALLsの想い

OVER ALLs代表の赤澤岳人氏は、かつて就職氷河期を経験し、法科大学院を経てパソナに入社。その後、自身の思いをかたちにするべく独立し、画家の山本勇気氏とともにOVER ALLsを設立した。
同社は「ミューラルの力で、人々を表現者に変える」をミッションに掲げ、企業や地域の歴史や思いを徹底的に調査、ヒアリングし、壁画に表現している。代表作には北海道はエスコンフィールドHOKKAIDOに描かれた大谷翔平選手やダルビッシュ有選手の壁画、福島・双葉町での「FUTABA Art District」などがある。
今回の作品も、訪れる人の心に“WOW!”という感情を届けることを目指して制作された。ゴルフ場に新しい風を吹き込むアートとして、今後の展開にも期待したい。
ワンウェイゴルフクラブ
住所:茨城県土浦市沖宿町3476
公式サイト https://onewaygc.co.jp/